冷たい指先が、現実だと思い知らせる。 空気の通り道が圧迫されて、上手に息が出来ない。 頭の中が爆発しそうなぐらい熱くなって、顔が膨らんでるような錯覚がする。 「い、いや!!」 どんっ! 翔吾を、力の限りに押す。 反撃されると思っていなかったのか、翔吾が真後ろによろめいた。 …真後ろに。 翔吾の後ろは、屋上の端。 その先は、空中だった。