口に出して言えば、現実味が増して。



幻聴なのか現実なのか、車まで通り始めた。



…ん?車?



助けを、求められる?



いやいや、夢だって。



きっと。



それでも、やっぱり助けを求められるならそれに越したことはない。



夢なら、アイノウタを知っていようといまいと、関係ないはず。



少し歩みを進め、通り行く車を見つめた。



1台目は、黒くて大きな車体。



中で聞いている音楽が大きいのか、外に漏れ出てる。



そんな車に乗ってるのは…


あ、れ?