さっきと同じように。
携帯の電話帳で梨沙の名前を探した。
翔吾とは違って、常に携帯を手元に置いている梨沙はワンコールで出てくれた。
「もしもし？美紅。どうしたの？」
まずは、電話に出てくれたことに安心する。
呪いが、そのまま死に繋がるものなのか、私は知らない。
でも、こうして喋れたことが何よりもの安心。
翔吾と同じように、私自身の身に起こったことを話した。
「……どうしよ」
途端、話を面白がりながら聞いていた梨沙の声が、不安げなものに変わる。
「梨沙⁉︎どうしたの？」
「……………うぅん。何でもないよ？また明日ね、美紅」
「えっ⁈まって！梨沙⁈」
プッ……プープー…
梨沙の、返事の妙な間と、焦ったような口調。
そして、間を置かず切られた電話。
全てが、不自然だった。
