コンコン…
突如、控えめに扉が叩かれ、開く。
「樋川さーん。包帯、取り替えましょうかー」
妙にのんびりとした看護師さんが、両手で包帯を抱えて入ってきた。
「…きゃあ。とか、叫んだ方がいいですかねー?」
垂れ目を強調するように眠そうな表情で首を捻る看護師さん。
「…きゃあ?」
看護師さんのコメントに、自分達の格好を見て見れば、翔吾の手は私の頬のあたりにまだあり、足も上げっぱなし。
「いちゃつくなら、他でやってくださいなー」
急速に頬が熱くなって行き、真っ赤に染まるのが自覚できる。
「…あ、いちゃついてるんじゃ無いんですよ。丁度よかった。こいつ、見舞いに来る途中に足捻っちゃったらしくって。見てあげてくれませんか?」
翔吾が突然、そう提案する。
「へ?」
「そういうことですかー。いいですよー」
何故に、この看護師さんに見られなければならないのか。
問いかける前に、看護師さんが返事をして、私の足を触った。

