「やめ、て…梨沙…」
幽霊のはずなのに、その足は冷たくて、重い。
グリグリと手を踏みつけられて、草を掴む手が緩んだ。
『…美紅。ヨケイナコトハスルナ…。ノロイハトケナイ…』
アイが、カクカクと首を上下させて笑う。
呪いは、解けない。
余計なことはするな。
私が考えている事を、アイは分かっていて、その上で私を脅している。
「梨沙ァ……!」
とうとう、手の限界が来て、緩んでいただけだった手が、完全に草を離れた。
ザパンッ!
大きな水音を立てて、水の中に引きずり込まれる。
ザパッザパッと、手が自分の意思と関係なく上下するが、全く意味は無く、身体は沈んでいく。

