落ちないように、ゆっくりと。
夢ならば、落ちても平気なのかもしれない。
でも、落ちてはいけないと直感が告げていた。
真後ろを振り返ると、血だらけの
梨沙がそこに立っていた。
『…ミク、ダイッキライナミク……シンデ?』
流石幽霊と言うべきか、梨沙はフェンスを『通り抜けて』私の真後ろにその冷たい手を添える。
グッと力を込められて、前のめりに倒れそうになる。
梨沙は、私を殺そうとしてる。
気付いた時には、もう遅い。
足は、ガクガクと死の恐怖に震えて、今にも滑ってしまいそう。
『イツマデ…モツカナァ?』
カクカクと顔を上下させて、クスクスと笑う。
生きていた頃の梨沙は、こんな笑方はしなかった。

