「……もう一度、聞くわね。後ろにいるのは、アイ?」
「はい…そうですけど…?」
深月さんは、コーヒーをさらに一口飲む。
「……美紅ちゃん、わたしが話したかった事なのだけど、まずはこれを見てくれるかしら?」
深月さんは、2.3回私を見て首を傾げると、納得したように頷いた。
「あの、深月さん?」
「なんでもないのよ。気にしないで。それよりも、これを見て欲しくて」
何が見えているのか、答えをもらえないまま、深月さんは鞄から一冊の手帳を取り出した。
不用意に怖がらせないためなのか分からないけど、こうやって私に言ってこないところ、一人で決めるところ、翔吾にそっくりだ。
深月さんと翔吾は、容姿こそあまり似てないものの、ものの考え方や性格がよく似てる。
さすが親子だなぁって思う。

