私は、部屋に戻った。
部屋の机の上には、アイノウタのCD。
「本当、何でこんなCD一枚で……あれ?」
そう言えば、こんな所に私はCDを置いた?
どちらかというと、CDがどこに行ったのか、分からなかった。
なのに、なんで?
「お母さん!」
お母さんは、台所で夜ご飯の準備をしているはず。
「なぁに?どうしたの」
「このCD、私の机の上に置いたの、お母さん?」
「…?___いいえ。知らないわよ?」
首を傾げて、CDを見る。
本当に知らないらしい。
なら、どうして。
CDのプラスチックに反射して、ニタリと笑うアイが見えた。
「…っ!」
カシャンッ
床に落ちて、プラスチックが割れる。
「お母さん!それ捨てといて!私、トイレ」
もう、触りたくない。
だから、その場に残して逃げる。
お母さんなら、ちゃんと捨てといてくれるはず。
自分で捨てなさい、と言われないようにトイレに行くから、と理由を付けた。

