丘の上で止まったバスから降りて、傘をさす。 大きな病院は、バス停から徒歩三分のところにある。 病院に入ると、外が暗いせいか、建物内も暗く感じられて、不安になった。 病院独特の緊張感と、鼻につく匂い。 白い壁。 全てが、私を不安にさせた。 「美紅ちゃん?」 翔吾の病室を聞こうと受付の方に向かったときに、呼び止められる。 声のした方には、翔吾の母親、深月(みつき)さんが立っていた。