私はとてつもなくこの場から立ち去りたくなった。
だから
「あ、ごめんちょっと用思い出した!!今日は帰るね!」
私は笑顔を作って言った。
そして逃げるようにその場から立ち去った。
「香琳」
と呼ぶ声は聞こえたけど、振り返ることなく私は無我夢中で走った。
走りにくい……
私は近くに公園があったからそこに立ち寄り
ヒールを脱いだ。
足は真っ赤になっていた。
痛い……
足も、心も……
勝手に思い込んで勝手に走って逃げて。
ちゃんと聞けばいいのに。
聞けなくて……
迷惑ばっかりかけて……
私彼女失格じゃん……



