ねー、このお金なに?

知らない、義父に聞いて。


素っ気ない会話。

とにかくこの場から離れたい。

急いで服をきて、

少し赤くなった目を隠す様に

化粧をし、

髪の毛を整え、

家を出る。


かといって行く当てもなく、

自宅のマンションの屋上へ。

少し雲がかかっているが、

青空が広がっていた。

空を見上げていると、

頬に伝った涙。

それはどこからくるのか、

全く止まる気配を見せず、

延々と流れ続ける。

学校までの時間、

私は屋上にいた。