風呂を上がると、お母さんは
根掘り葉掘り聞いてきた。
それで一通り話した。
そして義父へ電話。
もう帰ってこないで。
それだけ言って電話を切る。
なんで言ってくれなかったの?
言えないよ。
なんで?
お母さんが自分から人を好きになるの初めてだったから。
…ごめんね
別にいいよ、もう会わなくてすむんだし。
妹や弟が可哀想…
…そうだね。とりあえず、寝る。おやすみ。
自室で布団を被って考える。
私は可哀想ではないんだ。
結局、そんな事をしても、
お母さんが見てるのは義父。
…なんだし。
どんどん黒くなって行く自分にも
人を玩具にして楽しむ義父にも、
私を見てんのかわかないお母さんにも、
腹が立った。