それからあたし達のドライブは続いた

特に何も話さないで無言だった
先生は音楽も何もならさない主義らしい

「よし、ついた」
満足げな顔をしながらあたしを車から下ろした

「秘密基地〜」
フフンと笑いながら案内してくれたのは海だった
夜だからか人もいない
小さな抜け道から出てきたら
広い海

「綺麗ーっ」
あたしは目をきらきら光らせて
砂浜を駆け回った

「木下ってさあ」
「ん?」

「意外とガキなんだなっ」
優しく微笑みながら先生はそう言った
先生は小さなベンチに座ってあたしの様子をみていた