「痛っ…」

右のまぶたらへんを手で抑えた床にはガラスの破片が散らばっていた
多分、割れたお皿を投げられたんだと思う

そして、自分の手には赤いものがついていた

「お前はそれがお似合い」

なんてフっと笑いながら自分の部屋に戻っていった

兄だった…

あたしは何もすることもできない
親を止めることだって

兄を対処することだって



非力すぎる自分を攻めるしかなかった

涙が止まらなかった