「先生っお先に行きますからっ」

顔を洗って歯を磨き髪を整えたあたしは靴を履きながら先生にそう言った
「おう」

「いってきまーす」

「いってらっしゃい」
お母さんの優しい声が聞こえた

「木下ーっちょい待てっ」
「はい?」
扉を開けようとしたあたしを先生は呼び止めた

先生はあたしの所に来た
「なんです?」
あたしは首を傾げた
すると先生の唇があたしのデコにあたる


「いってらっしゃい」

真っ赤になったあたしにそう言って優しく微笑んでくれた

「い、いってきます」
カチンコチンになりながらあたしは玄関の扉を開けた。