【桜side】
「おーーーいっ!千佳ーーー!?どこいったんだよーーー!liveはじまるぞーー!??」
千佳がいない。
もうすぐ俺の父さんのバンドのliveが
はじまるってところなのに。
千佳にはいつも困らされる。
千佳とは生まれた病院も同じで
おまけに家は隣。小学校もおなじ。
いわゆる幼馴染みってやつなんだけど
千佳は手が妬ける。
いつのまにかいないしどこいったんだよ…。
「千佳ーーーー!!!!!!」
「ん??なに桜??」
「おい!千佳どこいってたんだよ!!!」
「え。トイレ…。ごっごめん…。」
「…あーーーーもう!いいから!ほら!父さんのLIVEはじまるぞ!いくよ!」
「うん!」
俺のお父さんは人気バンドボーカルグループの
afterのボーカル担当。
afterはもうすぐ3枚目のアルバムをだす。
そのアルバムに入っている曲で「First」という曲がある。
じつはその曲は千佳と俺が2人で遊んでいるときにつくった曲なんだ。
たまたまそこにいた父さんがそれを気に入って
すこし編集をしてメロディーをつけてくれた。
そして「First」という曲ができた。
今日は「First」の公開日だ。
俺も千佳も楽しみにドキドキがとまらない。
だってafterが俺たちの曲を歌うんだ。
ドキドキとわくわくがとまらない。
「…ねえ?桜?」
「どした?…まさかまたトイレとかいうなよ?」
「ちがうわよ!失礼ね!…なんかさドキドキしない…?」
「あたりまえだ。俺この日を絶対忘れないと思う。
だって夢がかなった日なんだぞ!?」
「そうだよね。うれしいね!」
「おう!」

