君のイナイ季節

「そっかあ」

拓海くんは頭をかいて

「早く行きたいと思うけど、なかなかね。
今は自分のチームを有名にして色んなスポンサーについてもらいたいし、まだまだやる事があるからしばらくは無理だけど」

「そうなんだ」

ちょっと安心した。

だって、もしすぐにいなくなってしまったら自然消滅しそうだし。

「でも、その時が来たら」

拓海くんのその言葉に私は息を飲んだ。

「一緒に来てくれる?」



その目は真剣。

私は拓海くんの目を見つめるのが精一杯で。

返事がすぐに出来ない。