君のイナイ季節

「拓海…」

拓海くんが本当のお兄さんのように慕っていた総一さんが部屋に入ってきて。

そっと、髪の毛と頬を撫でた。

そのまま、じっと拓海くんを見つめて。

声には出していないけど、何かを語っているような様子だった。

そのうち

総一さんの目からポロポロと涙がこぼれて。

小さな嗚咽が静まり返った部屋に響いた。