君のイナイ季節

「私は…」

大きく深呼吸をした。

「私も拓海くんと一緒にいたい」

ママは優しく笑って

「じゃあ、来年くらいに私はおばあちゃんになれるかしら」

パパはというと大きくため息をついて

「ま…早いか遅いかの問題なんだよな」

と、自分自身を慰めるように呟いていた。

「確かに、ライダーだけで生活はなかなか成り立たないから大変と思うけど、二人で頑張ればなんとかなるかな」

パパは落ち込みながらも私達を見て、そう言ってくれた。

私と拓海くんは顔を見合わせて笑った。