これは緊張の
ドキドキじゃない。

自分のやってしまった
大きな失敗に
直面したときの
不安の音。

私は、
まったく眠ることはできず、
一刻一刻、
始発まで、
時が流れるのを待った。



午前4時。

始発までは
かなりの時間があったが、
いてもたってもいられず、
そっと彼の家を
飛び出してきたのだ。


駅までの帰り道、
気がついたら
ボソボソ
独り言を言って歩いている。


「いや、
まだ遊ばれたとは
決まってない・・・
まだわからない・・・。」


自分を励ますかのように、
祈るように
独り言を言っていた。

きっと
「昨日は楽しかった。」的な
メールが入るはず!!