美優side*

父「おはよう、美優。」

「おはようございます」

私は元々は一人で暮らしていた


お父さんから逃げるために


父「お前は今日は○×病院に行って101号室の人のチューブを抜いてこい」


私は戻ってから、毎日のようにこんな事をさせられていた

お父さんは遠まわしに私に人を殺させていた

チューブを抜くと酸素が回らず死にいたる

直接じゃないけど私は人を殺していた

「わかりました。少し今日は遅くなると思います」


何人も人を殺していたせいか
私は感情もなにもなくなっていた気がする

父「はやく戻ってこい」


私は返事もしないで部屋を出た


涙も出ない
笑えない
なにも面白くない


いつも頭に出てくるのは


雅竜の人たちとハル



父「お前と一緒にいる奴ら…、ほっとくとまた、お母さんに殺されるぞ」


ある日、父からそんな事を聞かされた
もういてもたってもいられなかった

母は私と関わった全ての人が醜いと思っている

もう耐えられない


父「お前が俺の言うことを聞けば助けてやる」


そうして今にいたる


でもよく考えた


こんな事してたって
母は私がいなくならなきゃ

また殺しにくる



「そっか…、簡単じゃない…」


廊下に私の声が響いた


「なんでこんなこと考えつかなかったんだろう…」