「こういう訳なんだけどさ。誤解はとけた?」
「ん……」





もう自分が恥ずかしくてしょうがない。やましい事実は何一つなかったんだね。





「ごめん。ベッド少し起こして」





ライトに上半身を少し起こして貰うと、懺悔の気持ちでわざわざ来てくれたライトのお友達達に頭を下げた。






「何も説明ないままでこんなところまでご足労いただいた上に結果、私の勘違いだったみたいで。皆さんには何てお詫びしたらいいか………」




頭を下げる私に恐縮したのか、皆思い思いに『いいんすよ~』『俺ら暇だし』『気にしないで下さい』フォローしてくれて。何ていい子達なんだろ。



その中で、一人の子がニコニコしながら声を弾ませる。




「ライトの噂の彼女と喋れてラッキーだったもんな♪」






はい?噂ってなに?



ライトを見ると、バツ悪そうに頭ポリポリ。



「ほら前に緊急で龍弥の連絡受けた時。ちょうどHR始まっちゃって。言わざる得なかったっつーか……ごめん。多分俺のガッコほとんどの奴知ってるわ」
「そう………」






今更な訳ね。駅で会った時もみんな気付いたのか…………






「なんか仲直りできたみたいだし、俺らそろそろ帰るわ」
「おう悪かったな」
「あの、皆さんありがとう」

「いーえ♪あ、これ内緒の話。ライトの奴、彼女が倒れたってどうしても抜けれないバイトサボったんすよ。それだけ彼女さんに夢中ってことなんで。信じてやって下さいね☆」
「カズお前っ!余計な事言うな」
「アハハ♪じゃお邪魔しました~」





元の静寂を取り戻した部屋。いつの間にか外は夕方、室内がオレンジ色に染まる。