『うそっ!ライト特定の彼女作ったの!?』
女子達の声が聞こえてくる。今まで面倒でしばらく特定の彼女を作らなかったから、アキノと付き合ってるのは俺の周りの一部の男子しか知らない。でも今更そんな事言ってらんない。





「そんなに信じらんないなら〇〇病院の外科にいる佐藤璃乃って看護師呼び出せよ。詳しく話してくれるから。なんか手術になるかもだから早く龍弥の親に連絡取った方がいいんじゃね?」
「水谷お前…か、彼女って……」




なんでトムがワナワナ震えてんだよ。お前に居ないのに俺に居て悔しいのか?ったく面倒くせぇ………。






「俺の彼女看護師なんだよ。悪い?偶然搬送先が彼女勤めてる病院だったんだよ」







教室中がどよめく。なんで看護師と付き合ってるだけでこんなに騒がれんだよ。同級生とならいいのか?そんな決まりあるのか?





「と、取りあえず事実確認をしてくるので各自自習!」






バタバタ教室からトムが出て行くと一斉に取り囲まれる。こういうことになるから話したくなかったんだよなぁ…………



「年上だろ?どこで知合ったんだよ」
「ナース服とか家でも着てくれんの?」
「幾つ違うんだよ。やっぱあれ?夜はリードされちゃうの?」

「六つ上。つうかいいじゃんそんなん…」



「やだやだライト~!六つ上なんておばさんじゃん!」
「絶対若い娘のが似合うよ~?」




カチンときた。なんだかんだ言われる事は分かってる。けど、恋愛って自由だろ?はっきり言って俺にはお前らの数十倍はアキノのが可愛いく見えるんだよ!
ほんとは怒鳴りつけてやりたいけど……揉めるのも面倒で溜め息しか出ない。




-ガタンー





「ライト?どこ行くん?」
「あ~………うるせぇからサボる。誰かさん達が彼女のこと侮辱するから気分悪いし」




帰ってもアキノは今日通しで帰宅しない。こういう気分の時はこの腕の中でぎゅって抱き締めたいのに…