『は?救急車?』
「急な腹痛で。私偶然出くわしたから…あ~もうとにかく!詳しくは調べてみないと分からないから病院に来てくださいって伝えて」
『分かった』
「じゃ救急車でるからまた後で。何か分からない事あれば私の事呼び出してもらえばいいから。お願いね!」





慌ただしく携帯を切る。あとはライトが上手くやってくれるだろう。



「看護婦さん、出しますよ!」
「あ、はい!」




一緒に乗り込み、病院を目指して救急車は走り出した……。




















「璃乃さん、ちょっと~」
「あ、さっきはどうもでした」




その後、無事患者を緊急外来に引き渡し、私は普通通り勤務についていた。

数時間後、顔馴染みの看護婦に呼ばれナースステーションから顔を出す。





「さっきの患者さん、緊急オペしたらやっぱり虫垂炎だったわ」
「そうですか。知らせてくれてありがとうございました~」
「いいのよ。ついでだから。若いんだし、まぁ一週間もすれば退院できるでしょ♪」
「そうですね」





大した事なくてよかった。ICUから出たらここの病棟だから、一度様子見に行こう。
でもほんと世の中狭いや。彼がライトのクラスメートだったなんてさ。





「璃乃さ~ん、引継ぎの時間で~す!」
「あ、はぁい」






今から長い勤務時間だけど、明けたら休みだし緊急とはいえライトの声聞けたし(不謹慎?)頑張ろうっ~と。