「あのさぁ」





濡れた手を拭きながら、大きな溜め息を付く。





「俺前にも言ったよね?」






せっかくセットした髪の毛を手でワシワシ乱す。ちょっとイラついてる時のライトの癖。




「何を気にしてんだか知らないけど?同年代の恋愛なんかと比べたりしない。俺、アキノのことがたまんなく好きだから少しの時間でも会えたら嬉しいしドキドキする。長い時間会えるに越したことないけどさ。これが俺らの恋愛でしょ?そりゃ抱きたい時にだけないのは正直辛い時もあるけど………我慢してんだよ一応。でもこればっかりはアキノのペースに合わせるよ。歳なんか関係ない、アキノだから好きなの!はい、終わり!あ~もうなんでこんなこと話さなきゃなんないの?今更恥ずかしいっつーの……………」






そっぽ向いたライトの顔は見えないけど耳が真っ赤だよ☆迷った時はこうやってストレートに気持ちを言葉にしてくれるからまたライトを好きでいられる。

なんか嬉しくて後ろからライトの背中にダイブしちゃった♪






「ありがとね。私も大好きだよ☆」





高校生でも私なんかより考え方はずっと大人。凄いね。






「アキノ………ちょい離れて?」
「へ?なんでよ。シャツ越しに体温感じるの好きなんだけど」
「いや………今はヤバい」
「何が?」
「………当たってるんだよ」
「だから何が?」
「胸だよっ!あんな話しされたら嫌でも意識しちゃうだろっ!」
「あ~…………」






背中にあたる胸なんかで意識しちゃうなんて可愛いなぁ。こういうとこは若いから反応が新鮮で楽しい。そう思ってる私は結構意地悪だよね♪
素直に身体を放すと手を前に伸ばしてネクタイを掴む。グイッと引っ張ってライトの顔を寄せた。






-チュッ♪-





軽快なキスの音がキッチンに響く。





「ごめんね。今はこれで許して♪」





好きで居てくれてありがとうを込めたお礼のキス。