私の腕の中で、 冷たくなっていく、 弟の体。 なにもできないまま、 ずっと泣いて、 お母さんが帰ってきて、 お母さんも泣いて、 家族全員が泣いた。 妹達も、 弟の顔を見るために、 お別れを言うために、 私の周りに集まっていた。 もう一人の弟も、 フラフラしながらも、 側にやってきた。 「また、会おうね」 「うん、またね」 そう会話してるかのように、 弟達は、 しばらく側にいた。