がんがん
ずきずき
ぐらぐら
どの言葉も合うような頭の痛さ。
さっきの体育ちょっと無理したのが悪かったのかな。
朝からちょっと頭痛かったし。
「朱里大丈夫?保健室行ってくれば?」
頭を押さえていると、心配そうに夏葉が私の顔を覗き込む。
「うん…」
確か次の授業は現代社会。
どうせ受験で使わない教科だから休んでも問題はないよね。
「じゃあ保健室行ってくる」
「先生には言っておくから」
「ありがとう」
ゆっくり立ち上がって廊下を出る。
廊下の寒さが余計に頭に響く。
ぐわんぐわん
あー、昨日調子乗って夜遅くまで勉強したのが悪かったかな。
でも、風太が頑張れって応援してくれたから。
頑張るしかなかったんだよ。
致し方ない。
本鈴がなり授業が始まった頃、保健室に着き、ドアを少し開ける。
けど保健室には人がいて中に入るのを躊躇った。
男子と女の人が向かいあっている。
男子はすぐに分かった。ここからだと男子の顔がよく見えるから。
その上男子は私がよく知る人。
風太だった。
そうすると女の人はきっと鵜野山先生だ。
頭が、揺れる。