すすすすすすすすすす、好きだって!?
しかも私を!???
数秒後やっと動いた体。
すると次はフル回転で急速に動き出す。
顔がボッと赤くなった気がする。
……………いや、でも冷静になるよ私。
風太は鵜野山先生が好きで、私と別れた後鵜野山先生とヨリを戻したはず。
なら風太が私を好きになることはない。
今のはきっと幻聴だ。
そうだきっとそうだ。
「風太何言ってるの?風太は鵜野山先生と付き合うんでしょう?」
第一あんな別れ方した私のことなんて好きになるはずがない。
「鵜野山先生とはもう一切関係ない」
「…え」
「鵜野山先生とはけじめをつけてきた」
風太は立ち上がり、今度は私を見下ろす。
私は風太が言っている言葉がよく分からなかった。
鵜野山先生とは一切関係ない、ということはどういうことだ?
「朱里も鵜野山先生に脅されたみたいだな」
確かに脅されたと言われれば脅された。
風太と別れなければ何かをする、と。
別に脅しが怖くて別れたわけじゃない。
ただ風太の気持ちを優先して別れたつもりだ。
なのにどうして関係ないとか言えるのだろう。
それに今の風太の発言がひっかかる。
「‘も’ってどういうこと?」

