「その親戚の家には男はいる?」
風太は私に質問する。
なぜそんなことを聞くのか分からないけど、顔が真面目だから本気で聞いているのだろう。
「お母さんの妹の旦那さんがいるよ」
「んー、そうじゃなくて…他には?男いる?」
「えー?そうだなあ、いるちゃあいるかな」
「はあ!?」
男って言っても、まだ男の子、だけどね。
可愛かったな~、コウくん。
勉強疲れを一瞬で吹っ飛ばしてくれる笑顔が堪らない。
本当に天使だった。
「そいつに襲われたりしてないよな!?」
「うん、そりゃあ」
コウくんが襲うよりも、私がコウくん襲っちゃうけどね。
一緒に添い寝したい。とっても。
「言い寄られてないよな!?」
「言い寄る……?」
コウくんに言い寄られる?
「うーん。大好きとは言われたよ?」
私が地元に帰る前日にビスケットあげたらめっちゃ可愛い笑顔で大好き~って言われた。
そんなこと言われるなら何枚でもあげます!なんて思った。
いや、今でも思ってる。

