そのまま空を見上げているといつの間にかやって来た朱里が隣にいた。
そして俺と鵜野山先生が別れたことを朱里に話した。
もちろん驚いていたけど、なぜかその後付き合っちゃう?なんて言われて、俺が驚いたけど。
変なタイミングで告白まがいなことを言われたけど、なんだかそれが朱里らしくて久しぶりに朱里が好きだっていう感情が沸いてくる。
自分が言ったことに動揺して、俺が意地悪くやめる?って言っても止めなかった朱里は何だか俺のことが好きだって言っているようで嬉しくなった。
それから朱里と過ごす中で鵜野山先生と出会う前の感情はすぐに戻ってきて、本当に朱里が好きで、付き合えてるという状況が毎日嬉しくて仕方がなかった。
でも時々空を見ると鵜野山先生を思い出してしまっていた。
それはまだ未練があるとかじゃなくて、心配してるって言った方がしっくりくる。
だけどすぐに空を見て鵜野山先生を思い出すことなんてしなければよかった。
だって終業式の日に朱里に言われた
『 なら、どうして空を見るとき悲しい顔をするの?鵜野山先生を思い出しているから?』
その言葉に反論することが出来なかったから。
空を見ている時悲しい顔をしていたかは分からないけど、その時鵜野山先生を思い出していることは事実だったから。

