思わず顔を背けようとした。
だって服を脱いだら普通はブラだけしてると思うから、見ちゃいけないと思って。
でも予想とは違い、服の下はブラではなくキャミソールを着ていた。
それでも鵜野山先生の胸の大きさが嫌でも分かるくらい、大きな胸。
……って俺変態みたいだな。
まあ健全な男子高校生は皆こんなもんか。
そんなことを思っていると、ふと目に入った所があった。
しかも何ヶ所も。
「痣?」
幾つかの痣が大きく鵜野山先生の肌に存在している。
青いのもあれば赤いもの、赤黒くなっているのもある。
普通に生活をしていれば絶対に出来ないようなキズだ。
「そう、痣よ。彼氏に殴られた痣」
“彼氏に殴られた”
そう淡々と言った鵜野山先生だけど、俺は驚いた。
つまりDVってことだよな?
まさか本当に、こんな近くにされている人がいるなんて。
DVとかはテレビではよく見たりした。
でも俺はそんなことをする奴の気が知れなかったし、身近にする人もされている人もいるなんて思ってもいなかった。
「彼氏とは別れないんですか」
こんな痣が出来るまで殴られてまでそんな奴と付き合う必要がないだろ、普通。
「……彼は、お金があるから」
「は?」
鵜野山先生の発言に驚く。
金?
金のために殴られるのか?

