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「さあ朱里ちゃん!たーんと食べるのよ!!」
そう言ってなつきさんは両手に大量の料理を乗せてテーブルに運んでくる。
すでにテーブルには沢山の料理が並んでいるのにまだ作り足りないようだ。
「ありがとうございます。でも私もうそろそろお腹いっぱいで…」
「何言ってるの!そんな細くちゃポキッと折れちゃうじゃない!もっと沢山食べるのよ!」
「そんな簡単に折れないですよ」
「折れちゃうわよ~!それにもし雪山で遭難したらどうするの?すぐに死んじゃうわよ」
「でも、」
雪山で遭難するなんてめったにないと思うけど……
なんて言う間も無く、なつきさんはどんどん私のお皿へ料理を盛っていく。
なつきさんの料理はとっても美味しいんだけど、私にだって胃袋に限界がある。
さすがにもう入らないと思うけどな……
「なつき、そんなに無理に食べさせない方がいいんじゃないか?」
なつきさんの旦那さん、洋介さんがなつきさんの行動を抑えようとなつきさんに声をかける。
けど、なつきさんは洋介さんの言うことは全く耳に入ってないかのようにどんどん盛っていく。
「私は思うのよ。最近の子は細過ぎるって!だから朱里ちゃんだけでも健康的な体になるのよ!」
私をもっと太らせようと躍起になっているなつきさん。
そもそも私そんなに細くないし、ポキッとなんて絶対に折れない。

