風太が投げたもの。
それはカイロだった。
しかもメッセージ付き。
「こんなことしてほしくないのに…」
どうせなら罵って欲しいぐらい。
でも、きっと風太はそんなことしない。
だって風太は優しいから。
バカが付くぐらい優しいから。
だから遊び人なんてそんな枠組みに入るような人間じゃない。
風太はいつも真剣だったから。
どの女の子と付き合うときもちゃんと女の子こと考えてた。
時には私に相談してくることもあるぐらいだから。
なんでみんな分からないかな。
でも、今はもう彼はここ二年以上は一人の女の人のモノだった。
時々違う色々な女の子といるときもあるけど、きっと彼なり考えての事だと思う。
だってほんと今の風太は一途だから。
「あーあ。私もバカだな」
そんな、一途な風太に一途な私も。
貰ったカイロを優しく握り締め、家に入った。
“受験勉強頑張れよ。体は一番に考えて”
綺麗な字だった。

