高校に入ってすぐの時は一緒に通ってたけど、だんだん生活のズレが出てきていつの間にか一人で登校するようになってた。


私は朝早く起きて早く登校。かわって風太はギリギリまで寝てて遅刻ぎりぎりの登校。


だから風太が学校に来ているかは、学校に来てからしか分からなくなってしまった。





「ありがとう。みきちゃん」

「うん。ばいばいー」




返すはずだった教科書を手にして、自分の教室に戻る。



風太、体調悪いのかな。


なかなか風邪とかひかないのに。風太は。


あまりサボるようなこともしないだろうし……


んー、お見舞い行ってみるか。












――――――…‥




コンコン



「入るよー」




風太の部屋の前で中にいるであろう風太に声かけてみる。



けど


返事こない……




部屋にいないのかな?
でも風太のお母さんが部屋にいるって言ってたし

それとも寝てるとか?


んー…勝手に入っても怒られない、よね?
返事しない風太が悪いわけだし。



ガキのないドアを開ける。




ベッドを見ると毛布がきれいにベッドにかけられていた。


寝てない?

じゃあやっぱ部屋にいないのかな。



そう思ったけど、室内にしてはやけに寒いことに気づく。



きれいに整理された部屋の奥を見ると、カーテンが揺れている。