1ヶ月ほどまえ、六月の中旬だ。
部室でダラダラしていると、右頬を赤く腫らした黒沢といつもどおり無表情の春原が部室に戻ってきた。
もちろんみんな黒沢を見てびっくりする。
一番最初に駆け寄ったのは、不良の義文君。
不良とはいえ顔が整っている義文君と小さくて可愛い黒沢がならぶと絵になるな。
「大丈夫か、黒沢?!」
「おぉー、綿谷!大丈夫大丈夫!」
「大丈夫ならいいんだが…」
黒沢の右頬は真っ赤だ。本当に大丈夫か心配してしまうほど。
心配なので聞いておこう。
「無理しないでくださいよ。なにがあったんですか?」
「うーん…」
黒沢はそれっきり下を向いて黙ってしまった。
何かあったのだろうか?
「いやー、実はさ」
黒沢が口を開いたかと思うと、その可憐な口からは本当に黒沢かと疑ってしまうような口ぶりだった。
「能力、効かなくって」
その瞬間、若干にぎやかだった部室が一瞬で凍った。
能力が効かない?そんなバカな。
きっとみんなも同じ事を考えているだろう。
いつもクールな春原でさえ、驚きの表情をしている。
そのまま、数秒の沈黙。
静寂を破ったのは、一つしたの後輩で情報を集めるのを得意とするアニメ大好きな女の子、森本優佳。
耳の後ろで結っている二つ結びがぴょこんとゆれた。
「あの…それはありえません」
森本がそういうと、黒沢も賛同した。
「だよねー…でも、毒づけなかったんだよ?」
「それは…」
そのまままた沈黙が流れる。
さすがの森本も反論できないらしい。
だが、その通りだ。能力が効かないなんてありえない。
「話しかけて、言うこと思い浮かばなくて。そんで相手不良だったじゃないですか。殴られちゃいました。何黙ってんだーって!」
部室でダラダラしていると、右頬を赤く腫らした黒沢といつもどおり無表情の春原が部室に戻ってきた。
もちろんみんな黒沢を見てびっくりする。
一番最初に駆け寄ったのは、不良の義文君。
不良とはいえ顔が整っている義文君と小さくて可愛い黒沢がならぶと絵になるな。
「大丈夫か、黒沢?!」
「おぉー、綿谷!大丈夫大丈夫!」
「大丈夫ならいいんだが…」
黒沢の右頬は真っ赤だ。本当に大丈夫か心配してしまうほど。
心配なので聞いておこう。
「無理しないでくださいよ。なにがあったんですか?」
「うーん…」
黒沢はそれっきり下を向いて黙ってしまった。
何かあったのだろうか?
「いやー、実はさ」
黒沢が口を開いたかと思うと、その可憐な口からは本当に黒沢かと疑ってしまうような口ぶりだった。
「能力、効かなくって」
その瞬間、若干にぎやかだった部室が一瞬で凍った。
能力が効かない?そんなバカな。
きっとみんなも同じ事を考えているだろう。
いつもクールな春原でさえ、驚きの表情をしている。
そのまま、数秒の沈黙。
静寂を破ったのは、一つしたの後輩で情報を集めるのを得意とするアニメ大好きな女の子、森本優佳。
耳の後ろで結っている二つ結びがぴょこんとゆれた。
「あの…それはありえません」
森本がそういうと、黒沢も賛同した。
「だよねー…でも、毒づけなかったんだよ?」
「それは…」
そのまままた沈黙が流れる。
さすがの森本も反論できないらしい。
だが、その通りだ。能力が効かないなんてありえない。
「話しかけて、言うこと思い浮かばなくて。そんで相手不良だったじゃないですか。殴られちゃいました。何黙ってんだーって!」

