先輩は、まるで楽しい思い出話でもするように、笑いながらその話を私に聞かせた。 途中から、胸が痛くて張り裂けそうで、 少しだけ、 後悔、した。 馬鹿にしたように喋る先輩の態度に、紺野先輩を傷付けた、その場にいた全ての人間に 腹が立ってしかたがない のに、 何も言えない惨めな自分を 酷く、恨んだ。