『あはははは』



放課後、二人きりの教室に、数名の女子が、笑いながら入ってきました。

そして、告白をした女子に向かって、口々に言うのです。



『ミサキーお疲れー』


『変なことされなかったー?』


『こいつにコクるなんて、冗談でもキツいよねー』



紺野先輩はただただ、何が起きているのか分からず、呆然と女子たちの会話を聞いていました。

それはもう、絶望的な顔をして、何も言えないまま。


最後、告白をした女子が教室を出る間際、振り向いて言ったそうです。




『調子のんな、ちょっとは自分の立場考えろ』




と。

先刻、告白をしてきた子とは思えないほどの口調で。