[短]お前は俺のもんだろ?

***


「あ………つし………?」







いまだ口を開かない淳。




私はなんだか間が持たなくて彼の名前をよんでみる。





「あのさ、葵はさ、堺が好きなの?」





すごく射るような真剣な眼差しで淳は尋ねた。





いきなりそんなことこんな至近距離で聞かれても………!




私は口をパクパク動かしやっとの思いで声を出した。




「え、それ…どういう「ちゃんと答えろよ…!!」」






「あっ……え……?」





私は手首を壁に押し付けられて身動きがとれない。





「堺なのかよ?


お前、堺のことばっか。


昨日の練習終わりも堺と楽しそうに喋って、



朝、校門でも話して。」