絆創膏

ガラスを割った時に初めこれで2回目。

いまだに、使ってなくて机に置いてある。


「まぁ、絆創膏しか手持ちないし」

そりゃあ、分かるけどさ…。

「なんで、絆創膏持ってんの?」


「一応、念のために」


「女の子でも無いのにきっちりしてるね」


「だろ?」

私でさえ、絆創膏なんて持ち歩いてない。


「いいことだもんね」


「そーそー」


「てか、受験とかいーの?」


「平気平気っ」

余裕って顔してるけどいーのかな?


「頑張りなよ?」


「おぅ。如月も吸う?」

私に煙草を差し出してくる。


「うん」


煙草は嫌いじゃない。むしろ気分が落ち着くから好きだったりする。


「中坊なのに吸うんだな」


「そりゃあね…」

『吸う』って言うのが意外だったのかびっくりした顔をしている。


「如月も大人だな」

笑いながら煙草を吸う姿に私は来夢が、凄い大人に見えた。

住む世界が違うようなそんな気分に…。