星屑ビーナス




分かってる、大丈夫

真崎さんはいい加減な人なんかじゃない、勢いだけじゃない

ちゃんと好きでいてくれてる

不安になる必要なんてない

あんな言葉なんかに、揺らぐ必要なんてない



わかってる、のに





「…、」



不安定な気持ちを抱えたまま、仕事を終え帰ってきた自宅。

元々は真崎さんが一人で住んでいた、立地の良いところに建つ高層マンション。ここに引っ越してから、会社までの通勤時間も早くなり私としては大分楽になった。



「…ただいまー…あれ、」



そう鍵を開け家へあがると室内はまだ真っ暗で、彼がまだ帰っていないことをさとる。



(まだ帰ってないんだ…今朝は早めにあがれるかもって話してたのに)



少しがっかりしながら電気をつけ、思い出したように携帯を取り出し操作するとそこには受信メールが一通きていた。



誰からだろうと開けば、そこに表示された画面は『送信者:真崎さん 本文:ごめん、帰り少し遅くなる』…の一言。

いつもなら残業で、とか食事で、とか理由が書いてあるにも関わらず今日のメールに限っては何も書いていない。



(どうしたんだろ…)

そんな些細な違いが気になってしまい、私は彼へ電話をかけた。