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「……」
「……」
そしてしばらくが経った、会社の出入り口にあるロビー。
そこには唖然とこちらを見る真崎さんと、その目の前で普通の顔で椅子に座りコーヒーを飲む私の姿があった。
「?どうしたんですか、唖然として」
「どうした、って…お前だよ!!さっき泣いてたよな!?何普通の顔でくつろいでるんだ!?」
「あー、時間経ったら何だか落ち着いちゃって」
あははと笑う私に、余程心配をしてくれていたのか真崎さんは拍子抜けしたようにはぁぁ〜…と息を吐き髪をかいた。
「何だよ…心配させやがって…」
「そんなに心配しました?」
「当たり前だろ!お前が珍しく定時であがったうえに会社の電話にとはいえわざわざ電話してくるなんて…何かあったとしか思えないだろ!」
「電話はともかく私だって定時あがりくらいしますよ」
「とにかく…次何かあった時の為に、ほらこれ」
「?」
彼からそう呆れたように差し出されたのは、小さなノートの切れ端。そこには『080-xxxx-xxxx』と、電話番号がひとつ書いてある。



