「そういえば、体調は大丈夫か?」

「はい、もうすっかり。色々ありがとうございました」

「良くなったなら何より。その分明日からまたバリバリ働いてもらうからな」

「が、頑張ります…」



明日からの慌ただしさを想像して苦笑いになる私に、真崎さんはこちらを見る。

その視線の先には、かおりが先日選んでくれたライトパープルに黒いレーススカートのドレスとベージュのファーボレロを羽織った私の姿。



「いいドレスだな。よく似合ってる」

「本当ですか?かおりが選んでくれたんですけど」

「あいつはお前に似合うものをよくわかってるよ」

「……」



先日のこともあり、真正面から顔を合わせると何だか恥ずかしいけれど、彼はいたっていつも通りの顔。



「けどお前、そうして見ると意外と胸ある…」

「セクハラですよ?」

「はいはい、冗談だって」



笑いながら真崎さんは隣に立ち、大きなチャペルを見つめた。