「平山さんってどんな子でしたっけ」

「割とおっとりしてて、大人しそうな感じかな」

「あんな大人しそうな子ができちゃった婚…」

「元々彼氏と結婚したいってずっと言ってたからな。いい機会だったんだろ」



話しながら私は店内にずらりと並ぶスタイやロンパースを手に取る。



「子供は男女どっちか分かります?」

「いや、生まれるまでの楽しみにしておくんだと」

「なら男女どっちでもいける物がいいわねぇ」

「スタイは定番だよね。使うとは限らないけどあっても困る物じゃないし。出産予定日は?」

「今4ヶ月だから…来年の6月くらいだったか」

「ってことはロンパースも厚手の物より年間使えそうな物がいいかな」

「このシリコンエプロン可愛い。汚れても洗えていいわね」

「本当だ。食器セットも可愛い!」



キャッキャと騒ぎながら商品を見る私たちに、真崎さんたちはよくわからないと言った顔で隣に立つ。