「二人は買い物?」
「はい。買い物も終わったしお茶でもしようかって話してて」
「ふーん…じゃあ、暇だな?」
「?暇かと言われれば暇ですけど…」
その問いかけに頷くと、彼は思いついたように言う。
「よし、なら手伝え。女へのプレゼントは女が選ぶ方がいいだろ」
「えー?ジャンケンに負けたのは真崎さんたちじゃないですか」
「つべこべ言うな。今度コーヒーおごってやる」
「まぁいいですけど…」
「よしよし、頼むな」
渋々頷く私に、笑って頭をポンポンと撫でる手。その仕草に、つい心がキュンとする。
「あらあら、私の意思は無視?」
「あっ!ごめんかおり…」
「いいわよ、手伝ってあげましょ。コーヒーも缶から一杯3000円以上の物まで幅広くあることだしね」
「おい?」
そんな経緯から私とかおりもそのベビー用品店へと入り、平山さんへのプレゼントを選び始めた。



