翌日は図書委員当番ではなかったので、家で映画を見たりテレビを見たりとただ時間が過ぎていくだけだった。
姉に買い物を提案されたが、まだスウェット姿だしめんどうなので一人で行かせた。
父も母も仕事で夜までいない。
今日は家を独占だ。
ふと、魔がさして父の部屋に忍び込んだ。
本、紙、絵の具、色鉛筆…
芸術には興味のない千歳はどうしてそんなに夢中になるのかと毎日不思議でたまらなかった。
▲▽▲▽
父は割と名の通る画家で、父の作品が美術館によく出品されるたびに家族は大いに喜んだ。
千歳を除けば。
千歳は芸術に全く興味を持たなかった。
そのせいか、絵のセンスもあるとはいえなかった。
周りの人達からどうしてこんな子が産まれたんだと笑われたが、自分に聞かれても困る。
父は絵をよく書いていた物静かな少年で、小さい頃から自然と絵のセンスが浮かんできていた。
さらに何故かカウンセリングの資格を取っており、千歳も高校に悩んだり友達関係でトラブルがあったりしたときによく頼っていた。
しかし、やはり芸術に興味は出ない。
自分から絵を書こうとも思わないし、音楽までも苦手だった。
そんな千歳を見ても父は強制しなかった。
優しく見守り、やりたいことをやらせてくれていた。
▲▽▲▽
父の部屋はあまり楽しくないので、今度は母の部屋に忍び込んだ。
あまり家具もなくすっきりした部屋だった。
壁には私や姉が幼稚園の頃に書いた似顔絵が貼ってある。
こんなものまで取ってあるんだな、と少し恥ずかしくなった。
姉に買い物を提案されたが、まだスウェット姿だしめんどうなので一人で行かせた。
父も母も仕事で夜までいない。
今日は家を独占だ。
ふと、魔がさして父の部屋に忍び込んだ。
本、紙、絵の具、色鉛筆…
芸術には興味のない千歳はどうしてそんなに夢中になるのかと毎日不思議でたまらなかった。
▲▽▲▽
父は割と名の通る画家で、父の作品が美術館によく出品されるたびに家族は大いに喜んだ。
千歳を除けば。
千歳は芸術に全く興味を持たなかった。
そのせいか、絵のセンスもあるとはいえなかった。
周りの人達からどうしてこんな子が産まれたんだと笑われたが、自分に聞かれても困る。
父は絵をよく書いていた物静かな少年で、小さい頃から自然と絵のセンスが浮かんできていた。
さらに何故かカウンセリングの資格を取っており、千歳も高校に悩んだり友達関係でトラブルがあったりしたときによく頼っていた。
しかし、やはり芸術に興味は出ない。
自分から絵を書こうとも思わないし、音楽までも苦手だった。
そんな千歳を見ても父は強制しなかった。
優しく見守り、やりたいことをやらせてくれていた。
▲▽▲▽
父の部屋はあまり楽しくないので、今度は母の部屋に忍び込んだ。
あまり家具もなくすっきりした部屋だった。
壁には私や姉が幼稚園の頃に書いた似顔絵が貼ってある。
こんなものまで取ってあるんだな、と少し恥ずかしくなった。

