「やったね~!!」と、二人で喜びを分かち合っている時。




「愛海ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」




「?!」



女の子が、いきなり愛海に抱きついてきた。


その女の子は前髪をピンで止め、首のあたりで髪を一つに結いている。

ちょっと顔が長めで、口は「にひひ」という声が出そう。

水色の、スポーティなパーカーを着ている。


見た目と声の大きさからして、元気系。

いたって、顔は普通。


「何よ、あき」


結構ビックリしていた愛海が、呆れたように女の子を見て呟く。

女の子は、『あき』と言うらしい。


あきは、楓夏の存在を気にせず、愛海に話しかける。

「愛海ー、ビックリした?」

「うん」

少し笑いながら答える愛海。


その笑顔を見て、楓夏はちくりと胸がいたんだ。