いつもと変わらない朝、すっかり桜が咲き誇り、それが散った桜の絨毯を踏んで歩く。
「千咲!!」
!!!野ばらだー。最新の漫画の話を話題に持ちかける。
「えーマジ胸キュンやーン♪てゆーかそうゆう男子、うちの学校にいるらしいですぅー☆みたことあるけど…」
「けど?!」
野ばらは目を輝かせていった。
「相当のイケメンだよ♪」
私は心のどこかでそのひとのことを見てみたいと思った。でも、私たるもの現実の人間に憧れるなんて…



私は野ばらの前で一生懸命頭を回転させた。
もしその男子に会って、今までの生活ががらりと変わったら、しかし会わずにいて今までのまったりとした生活が続けられたら…

「会いたい…の?」