太陽side

芽唯の些細な一言で俺らは一緒にベランダから海を眺めている。

海を見て思い出すのは去年のこと。

去年、芽唯は砂浜で泣いていた。

そんな芽唯をほっとけなくてつい抱きしめてしまった。

芽唯は覚えているだろうか。

「……思い出すね。」

「え?」

「海見てると、去年のこと思い出す。」

もしかして、芽唯も俺と同じこと考えてたのかな。

「ここで、先生が好きなんだって確信した。この一年、ほんとにいろんなことあったね。
……でも、去年も今も、教師と生徒だね。」

教師と生徒……かぁ。

たしかに、好きは変わらないけど、付き合ってるわけじゃない。

去年、芽唯は俺を好きだと気付いたと言っていたけど、その頃は航平と付き合っていた。

そして今は斗真と。

今年は、俺のこと好きにはなってくれないのか?

「……今年は気付かないの?」

「え?」

芽唯はなんのことか全く分かってない様子の顔をしている。

当たり前だよな。

いきなりすぎたしな。

聞いちゃいけないことだとわかってる。

でも、もう今さら止めることはできなかった。