電車が見えなくなったころ、僕は泣いた。

もう終わった恋。
何も始められなかった恋。

目をつぶれば、蘇る彼女の笑顔。

寂しさだけではない。だけど何なのかわからない。
ただ涙が止まらない事実だけが、僕の目をかすませる。

僕も前に進まなければ。意を決した彼女のためにも。

これから、働くことでかわれるはずなんだ。

いや、かわるんだ。