「どうです?ウチのプロダクションに来てみませんか。」

この男は、何を考えてるんだ。 僕を騙そうというのか? ふざけるな。

「結構です。」

そっぽを向いて歩きだした僕に、男は後ろから“また明日来ます。”と言っている。

無視だ。

僕はそんな勧誘に騙されはしない。

翌日、男は僕を待っていた。

馬鹿な人だ。僕は来ないというのに。

冷たいかもしれないが、僕は見てみぬフリをして家へともどった。